シェアハウスの作り方 契約にこぎつけるまで編1

物件を見つけても、契約までこぎつけるにはいろいろな壁があります。
先に述べたように、シェアハウスの認知度がまだ低いので、オーナーからすると、シェアハウスとして貸すというスタイルに信用を置きにくいです。「住む」ことがそのまま「商売」にもなるシェアハウスの場合、賃貸』という形態になるので、更に難しくなるということなど。

そして何より、あなたが若いことです。不動産業界というのは賃貸なら40代、売買なら50代の年齢層の方が扱うのが一般的です。仕事を何年も続けてきた30代のあなたなら、多少は簡単に借りることも可能でしょうが、悲しいながら『若い=未経験=不安』という方程式で、オーナーさんや不動産屋の”YES”をもらうのは難しくなってきます。ですが、どれだけ難しいと言っても、世の中にどうにかこうにかがんばってシェアハウスを創り上げてきた猛者たちがいるのも事実です。

では、この壁を乗り越えるのに、実際に何が必要となってくるのでしょうか。

必要になってくるのは

カネ、信用連帯保証人、シェアハウスに関する知識、人柄、覚悟、気持ち、コンセプト、今後の展望

はっきり言います、一番必要なものはカネと信用です。

連帯保証人以降の内容もすべて、これらはカネと信用に繋がるためのものです。汚い話でもなんでもなく、家賃を毎月払い続けられないなら、家は借りられません。ましてや一軒家となるとその値段も高くなってきます。最も大変なところですが、ぜひ乗り越えてください。
信用はほぼ、連帯保証人に頼むところと、あなた自身の覚悟、ということになるでしょう。
なかには気持ちやコンセプトの素晴らしさに共感して、応援する気持ちで貸してくれる理解あるオーナーさんもいらっしゃるかもしれません。ですが、だからといって「お金は払わなくてもいいよ」というオーナーさんはいません。
オーナーさんが心配するのは、主にふたつです。
「お金を毎月きちんとと払ってくれるのかどうか」
「火事にならないか、騒がしさなどから近隣に悪い噂が立たないかなど、家を貸すことで家が悪くならないか」

これらのリスク回避のために、連帯保証人や火災保険などをたてるわけです。
例えば、仮にYESをいただいても、長年貸し続ける信用などはまだないので、『定期借
約』という賃貸期間を決めて期間を終えたら契約をいったん終了する、という契約になる
でしょう。
また、オーナーの申し入れから半年後に契約が解除されるなどの条項も契約書の中に書かれる
でしょう。これは民法に関わる話なのですが、借り手と貸し手の力関係において、オーナーさ
んが借り手を簡単に追い出したりできないように定められています。それらを踏まえたうえで
のオーナーさんのリスク回避となる契約条項は多く出ますので、一応言葉だけでも知っておい
たほうがいいでしょう。